間借りしているお店は「tokyo花さんしょう」。名古屋の人気店「tokyo miso style IKEDA」を手掛ける池田さんご夫妻が名古屋の店舗はスタッフに任せ、新業態として東京は中目黒でお店をスタートさせたのですが、シェアで借りていたもう一人の借主の都合で移転を余儀なくされ、ばち巣鴨で間借りスタートしたという流れです。
tokyo花さんしょうは朝営業と昼営業の2部制。朝は7:00から10:00の営業で「朝らしい担々麺」一本勝負、昼は11:00から14:00の営業で「RaRaヌードル」と「Curryヌードル」の二本立てというメニュー構成です。僕はカレーおじさん\(^o^)/なので昼にうかがい、Curryヌードルにチャーシューをトッピングしていただきました。
店主の池田さんにお話をうかがってきました。
カレーおじさん\(^o^)/(以下「カ」と表記):名古屋の店舗を営業しながら東京でお店を始めたのはどのような理由があったのでしょう?tokyo花さんしょう池田さん(以下「池」と表記):自然と、なんですよね。元々僕が埼玉の出身なんですが、店舗始めるにあたって全国で物件を探したんです。その中で名古屋の物件を見つけまして、学生時代は名古屋で過ごしたこともあるので土地勘もあるし、ここでやってみようということで名古屋で始めたんです。そちらが軌道に乗ったところで、自然と関東に戻ってきたという感覚です。
カ:なるほど。元々関東の方だったんですね。中目黒からこの場所に移転したのはどのような流れですか?
池:中目のお店を急遽閉めなくてはいけなくなってしまって、間借りで良い場所は無いかとシェアレストランで探してこちらを見つけました。ここは駅前だしお店も綺麗なので、ただ美味しいものを作るだけではなくお店のトータルコーディネイトができるなと考え、それにも挑戦しています。
カ: と言いますと?
池: 朝ラーメンが合う場所だなと考え、それを始めました。朝ラーメンはメニューに食べ方の説明書きもあるんですが、最初にドライレモンをかじってから食べるという流れだったり、朝営業の時間は水も薄くコーヒーを感じるコーヒー水にして出していて、BGMもアメリカのラジオにし、リラックスして食べて欲しいと考えているんです。朝ラーメンを定着させたいですね。
カ: それは面白い試みですね! 昼は昼でしっかり食べ、朝はラーメンでも爽やかにリラックスできると。
池: そうなんです。まだまだ始めたところで試行錯誤しながらですが、朝にも昼にも食べに来ていただきたいと思っています。
そして今回はばち巣鴨オーナーのカリガリ社長二木さんにもお話を聞いてみました。
カリガリ&ばち巣鴨オーナー二木さん(以下「二」と表記): ばちは馬刺しの居酒屋なので当初は馬刺しを使った丼などでランチをやっていたのですが、昼が忙しくなれば夜の仕込みを消費してしまいスタッフの仕事量が割に合わないというジレンマの中、間貸しをする事で家賃負担の軽減も出来る上にスタッフが居酒屋業に集中できると思って間貸しする事にしました。また、シェアレストランさんで自分もいくつかの間借りを経験し、「カリガリマキオカリー」というお店を芸人さんと共にスタートしているのですが、そちらの企画の兼ね合いで店を貸す側も経験しておきたかったという理由も大きいです。
カ: 間借りする立場と間貸しする立場どちらも経験しているというレアケースですが、その立場だからこそできるアドバイスなどあれば是非教えてください。
二: 一番の問題は物や食材を置くスペースです。借りる側としては、あくまでオーナー側の本業が変わらずに行えるように配慮しつつ、自分たちの最低限のスペースを確保させてもらう事。手運び可能なものは毎度持ち帰り、持ってくるなどの努力が必要です。そして借りるお店は多額の初期投資をして作っているという事を念頭におく必要があると思います。そこで万が一問題が起きて営業停止になればオーナー側も営業が停止になります。間借り費用を支払っているからと普通に自分の店をやる感覚だと両者に不満が溜まり、揉め事になってしまうのであくまで間借りをさせてもらっているという感覚を持っていないといけないかと思います。
カ: その通りですね。逆の立場としてはどうでしょう?
二: 間貸し側としては、先程言った事を主張し過ぎずに可能な限り全面協力をするように心がける必要があります。そのためにも決め事はきっちりしておくべきです。例えばこのスペースは自由に使って良いがここはダメとか、ゴミの料金はいくらかなどなど細かく決めておき、後からどうするか話すという部分を可能な限りなくしてスタートをしなくてはいけないです。そのルールも押し付けるのではなくフェアに話して決めるべきですね。事実、当店でも冷凍庫冷蔵庫のスペースを作るために、居酒屋でのメニューを変更したり、席数を1席減らして物を置くスペースを確保しました。席数を減らすマイナス面よりも間借りをしてもらうメリットの方が大きいと判断したからです。間借りを経験していなければその判断はできなかったかもしれません。
こちらも非常に興味深いお話が聞けました。
ばち巣鴨の二木さんはカリガリ、ばち巣鴨という独立店舗を運営しながらカリガリマキオカリーなど間借り店も展開。
どちらもオーナーであり、同時に借主でもあるという立場です。
一つのお店をしっかりと運営していくことももちろん大切なことですが、他の展開が可能であれば、新たなビジネスチャンスがそこに生まれるというわけです。
難しいことは抜きにしても、tokyo花さんしょう、ばち巣鴨、どちらも美味しくて大好きなお店です。
これから間借り、間貸しを始めたいと考えている方は、美味しい料理を食べに行き、もし店主さんの手が空いているようであればお話を聞いてみるのも良いかもしれません。
【店舗情報】
店名:tokyo花さんしょう住所:東京都豊島区巣鴨1丁目13−4 ばち巣鴨内
営業時間:朝営業 7:00~10:00 昼営業 11:00~14:00
営業日:不定休
X : https://twitter.com/tokyoHanasansho
Instagram: https://www.instagram.com/tokyo_hanasansho/
カレーおじさん\(^O^)/
TBS「マツコの知らない世界」ほか多数のメディア出演、カレー記事の連載、カレープロデュースまで行うカレーアディクト。
http://akinolee.tokyo/?page_id=1380
「間借りカレーdiggin’」は毎月15日に掲載いたします!お楽しみに!