「美味しさに上限はない」
「美味しさ = 客数」
2025年1月29日(水)株式会社せたが屋の社長である前島司様をお迎えし、ラーメン店の開業や運営に関するお悩み相談会を実施しました。前島社長の言葉には、独学で試行錯誤を続け、四半世紀もの間ラーメン業界でトップを走り続けた凄みがあります。
ラーメン店のみならず、他の業態や間借り営業においても成功するための普遍的なノウハウが詰め込まれていると感じました。シェアレストラン担当も非常に勉強になりましたので是非共有させて下さい。
講師プロフィール
株式会社せたが屋 社長 前島司 様2000年に「らーめんせたが屋」、翌年に「ひるがお」を二毛作スタイルでオープン。独学でラーメン作りを学び、枠にとらわれないアイデアで新たなブランドを次々に生み出し、注目を浴びました。
2007年にはニューヨーク進出を果たし、米国やアジアを中心に積極的に海外展開を推進。翌年、New York magazine「Best of New York, Restaurant Section」を受賞し、世界のラーメンブームを牽引しました。
「ミスターラーメン」という愛称で親しまれ、日本ラーメン業界をリードする一人として、後進の育成や業界の発展にも尽力。
Q&Aの一例
Q.数々の人気店を独学で立ち上げた事でも有名な前島社長ですが、修行に入るという選択肢はなかったのでしょうか?
A.もともとラーメンが好きで10年ほど自作を続けていました。友人なんかにも振る舞っていたのですが、美味しいラーメンができたので開業しました。もっとも修行に入っていたら、もっと早くお店を出せたかもしれませんね。Q. 醤油、塩、味噌、家系、豚骨と多様なスタイルを習得されていますが、それぞれどのように研究されたのでしょうか?
A.時間はかかりましたが10年間の自作時代に、自由にいろいろなラーメンを作る経験を積んだことが活きているんだと思います。どれか一つに絞り込んだ方が効率はいいです。ラーメン店に二匹目のドジョウはいないともいいますし。。ただ、どうしても好きだからやってしまいます(笑)。今では社員も新しい挑戦を喜んでくれてますよ。
Q. いよいよ開業した念願のラーメン店(よさこい)では、苦戦があったと聞きますが、多くの人はそこで諦めると思います。その後も挑戦を続けられた理由は何でしょうか?
A.ラーメンに対する情熱があったからです。味やオペレーションだけでなく、家賃を払いながら看板や内装も変え、全く新しいブランド「せたが屋」を作りました。Q. せたが屋が駅から遠いにも関わらず、有名ラーメン店が多数ある中で話題になったきっかけは?
A.魚介の量など細部にとことんこだわったことが評価されました。ラーメン評論家やラーメン好きの間で、掲示板や口コミで自然と広まりました。SNSが中心の今でも、その構造は変わっていないように思います。
Q. 二毛作営業を始めた経緯を教えてください。
A.塩ラーメン専門店をやりたかったのです。せたが屋が夜から深夜の営業だったので、昼間の時間を活かしました。塩ラーメン用に一から新たなスープを開発し、屋号も丼も変えて二毛作とはいえ、専門店に相応しいお店「ひるがお」が誕生しました。Q. 海外に出店したい場合、何から始めればいいですか?
A.(まずは日本で有名になって)海外から誘致を受けた際には、パートナー選びがとても重要です。信頼出来るパートナーと巡り会えるかが成功の鍵です。Q. ワンオペで営業中です。毎日、同じことの繰り返しで辛いときはどうすればいいですか?
A.商品をひたすら改良し、変化を作ることでモチベーションを保ちました。また、早くこの状況から抜け出したかったので2号店を出店しました(笑)。Q. 集客が思うようにいかない時はどのようにしてましたか?
A.長年の経験から、うまくいかない時は新商品を開発するのではなく、今ある商品の改良を加えることが大切だと学びました。美味しさ と客数はイコールだと思ってます。美味しさに上限はありませんのでいくらでもやれることはあります。Q. ラーメンの新しいアイデアを生み出すためには、どのようなことに着目すれば良いですか?
A.風呂に入っている時や、面白いカトラリーや厨房器具を見つけた時にひらめくことが多いですね。四六時中ラーメンのことを考えていると、ふとアイデアが降りてくるものです。アイデアの生み出し方は人それぞれだと思います。皆さんの感性を活かして良いアイデアを生み出してください。
参加者の声(原文のまま)
前島社長の雰囲気に終始、圧倒されていましたが、憧れていた方だったので、非常に嬉しかったです!前島社長の勉強会、ありがとうございました!(間借りラーメン店主)
前島社長との質疑応答で、気づきが多く大変有意義な時間でした!
自分のメニューをもっと磨いていきます!(間借りラーメン店主)
昨日はありがとうございましたm()m大変勉強になりました!また機会がありましたらよろしくお願いいたしますm()m(間借りラーメン店主)
今日もありがとうございました!
勉強になりました!(元間借りラーメン店主)