オーナーソムリエ➡ワイン伝道師

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代々木にオープンするこのワインバー最大の特徴は、どんなワインでも原価+500円で楽しめるという、極めて異例な価格設定にある。
ワインバーだけでなく一般的な飲食店では、ドリンク価格は原価率30%。つまりは原価の3倍が相場。
しかし本店舗では、その常識をあえて手放した。

なぜなら、ここはワインを「売る」場所ではなく、

今本当に飲むべきワインを探すための「研究所=ラボ」だからだ。

店主はバルからリストランテまで、イタリアン一筋にサービスとワインを担当し、
これまで数多くのワインを実際に開け、味わい、提供してきた。
そのさなか、イタリアを中心としたワインの魅力を体感してきたという。

テロワールや造り手の哲学、土地ごとの個性と食との親和性。
価格帯が上がるほど、その違いと面白さは明確になる。
しかし現実には、それと比例して難しさも浮き彫りになってしまう。
値段が上がれば上がるほど、飲み頃の見極めが困難になるというのがその理由だ。
また、「高価だから挑戦できない」「選び方がわからず失敗が怖い」
といった理由で、多くの人がワインの持つ本当の魅力に辿り着けていない。 そこで本店舗では、利益を極限まで抑えた“原価+500円”という価格を常設。
これはキャンペーンではなく、この店の思想そのものだ。
この価格設定が可能なのは、本店舗が完成形の店ではなく店名にもある通りラボ的な位置づけだからである。

プロでも見極めの難しい飲み頃を探るべく、とにかく安く提供し、ワインの回転を速めることで
数えきれないほどあるワインの中から「今飲むべき一本を探し出す。
どのワインが一番美味いのかを検証するための、実験的空間として設計されている。
ワインはすべて店主がセレクト。

店主自身がその時研究したいエリアや品種に絞ったものが並ぶ。
グラスも、どのワインにも対応できる汎用性を持ち、味わいを引き出すという点において評価の高いガブリエルグラスを使用。

また通常ワインバーにて重視されるツマミは置かない。

「一般にワインに合うとされるツマミは、ワインの味わいを邪魔するものがほとんど」という店主のこだわりだ。
余計な要素を排した“純粋な味の体験”に集中できる環境を整えている。
ここで提供されるのは、
価格やブランドに左右されない、
「このクラスのワインが、この価格で飲める」という驚き、そしてプロでも未だ気づかない、ワインの本当の魅力だ。 代々木に誕生したこのワインバーは、
ワインの敷居を下げ、価値を再定義するための一軒である。


店舗情報

店舗名:坂本ワイン研究所
住所:東京都渋谷区代々木1-10-8
営業時間:平日19〜24時
Instagram https://www.instagram.com/vino.sakamoto/
https://www.instagram.com/yoidore.sakamoto/
X https://x.com/sakamotowinelab