「こちら春日部市学校どおり前カレー屋」こちカレの良ちゃんを深掘り!

392
こちカレの良ちゃん
埼玉県は春日部駅の近くに「こちら春日部市学校どおり前カレー屋」という面白い名前のカレー専門店があります。通称「こちカレ」と呼ばれ、店主の通称は「良ちゃん」。こち亀の両さんではなく、こちカレの良ちゃんというわけです。
こちらのお店は元々春日部駅の逆サイドで「曲がり角の間借りカレー」という、やはり面白い店名の間借りカレー店としてスタートしたお店。現在は独立し実店舗となっています。 定番の良ちゃんプレートはチキン、ポーク、ビーフキーマと3種のカレーに様々な副菜が乗る一皿。どれも美味しいですが僕は特にビーフキーマが気に入っています。ご飯の上に乗った玉子との相性が良く、ご飯も日本米、バスマティライス、押し麦のブレンドとこだわっており、まさに日本のスパイスカレーといった趣き。 限定に鹿のカレーが2種あるということで、エゾ鹿のバラ肉ビンダルー、エゾ鹿のスネ肉カシミール風もそれぞれいただきました。脂の乗ったバラはビネガーのきいたビンダルーで爽やかに、カシミールはカレーマニアがそれほど多くない地域性に合わせて辛さは控えめですが、硬さのあるスネ肉をコンフィにすることによって食べやすく仕上げてあり、どちらも納得のクオリティでした。

というわけで今回はこちカレの良ちゃんに色々なお話を聞いてきました。

カレーおじさん\(^o^)/(以下「カ」と表記):移転後初でしたが広くて雰囲気も良いお店ですね。
こちカレ店主良ちゃん(以下「良」と表記):ありがとうございます。元はタピオカ屋で、壁紙とかそのまま活かして使ってます。
カ:へー! こんな広いタピオカ屋あったんですね。まずは良ちゃんのカレー歴を知りたいんですが、どのようにしてカレーの道へ入ったんですか?
良:元々はホテルマンだったんです。でも料理の方は関係ない役職で。そのホテル内で飲食部門もあり、そこでの出会いをきっかけに飲食業に転職しました。最初は大手飲食チェーンで働き、店長もしていたんですがその後は神田の焼鳥屋で働いていました。その際にテレビの情熱大陸で魯珈さんの回をたまたま見てスパイスカレーという言葉を知ったんです。それでスパイスカレーって何だろうと気になって調べたら、せんげん台に「spice curry mokuromi」がある事を知り、食べにいきました。そこであまりの美味しさに驚いたんです。
カ:モクロミ、めちゃめちゃ美味しいですもんね。僕も大好きなお店です。
良:はい。その当時モクロミさんが料理教室もやってまして、そこに通って基礎を習いました。その後は勤め先が神田だったこともあって神田界隈のスパイスカレーのお店を食べ歩いたり、自分で色々作ってみたり、そこからは独学ですね。
カ:なるほどそういう流れだったんですね。そこから間借りカレー店をスタートしようと思ったのはどういう経緯ですか?
良:飲食の仕事をしていたので、モクロミさんが行列となっているのを見て色々計算したんです。この場所でこの広さなら家賃はおそらくこれくらい、それでこの価格でこの人数のお客さんが来るなら売上がこのくらいではないかと予想して、これは夢があるなと思いました。それと春日部にスパイスカレーのお店が無かったこともあり、春日部で始めたいと考えましたが資金面でまずは間借りが良いなと思いまして。
カ:以前のお店は居酒屋でしたっけ? どのように見つけたのですか?
良:はい。自分が客として通っていたお店だったんです。店主さんと仲良くなっていくうちにここで間借りさせてもらえないかなと思って相談したらOKをもらいまして。
カ:なるほど。やはり人間関係の構築が大事ですね。
良:そう思います。おかげでトラブルもなく営業できました。
カ:それが何故移転ということになったのですか?
良:地域再開発で立ち退きになったんです。それで急ぎで春日部で探したら、ここが空いていたので決めたという流れです。ただ想定より広くて、当然家賃も高くなりますし、悩ましい部分はあったんですが先程話したように内装はある程度そのまま使えそうだったので開業のコストは押さえられたこともあり、広いのでホールスタッフを雇うことにしました。
カ:お店が大きくなってその分忙しくなったと思うのですが、そんな中でも積極的に他店とコラボしている印象があるんですがそれはまた何故ですか?
良:自分のレベルアップにつながるからですね。カレーの人気店はもちろんですが他の料理の飲食店とのコラボも様々な発見があり、コラボの経験を通して自分のカレーのレベルアップにつながればと考えています。
カ:他の飲食店となると例えばどんな?
良:ラーメンだったりハンバーガーだったり、そんなお店とコラボさせてもらいました。これからも色々とやっていきたいです。
カ:良いですね。ラーメンやハンバーガーの客層にはまだスパイスカレーの美味しさや面白さを知らない方も少なからずいるでしょうし、コラボによって新しい層を獲得するチャンスにもなりますからカレー業界にとっても素晴らしいことだと思います。最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。
良:おかげさまでテレビや雑誌などにも取り上げていただけるようになってお客様も増えてきているのですが、最近は春日部がクレヨンしんちゃんの聖地ということで世界中のしんちゃんファンがお店にも食べにきてくれています。しんちゃんの街ということで観光がてら春日部に来た際に食べに寄ってもらえたら嬉しいです。 確かにこの日も外国人客が多く、僕の取材後にはテレビ取材の撮影で制作会社の方が来ていました。ますます勢いに乗るこちカレ。都内でも上野や秋葉原からなら意外と遠くない春日部。わざわざ行ってみる価値のあるお店ですよ。

店舗情報

【住 所】埼玉県春日部市粕壁東1丁目3−3 
【営業時間】11:00~14:30 17:00~20:00
【定休日】水曜日
インスタグラム https://www.instagram.com/kochi_curry_ryochan

カレーおじさん\(^O^)/

2006年から毎日カレーを食べ続けているカレーおじさん\(^O^)/
TBS「マツコの知らない世界」ほか多数のメディア出演、カレー記事の連載、カレープロデュースまで行うカレーアディクト。
http://akinolee.tokyo/?page_id=1380
「間借りカレーdiggin’」は毎月15日に掲載いたします!お楽しみに!