【高田馬場】フィクションスパイス内に潜入営業?Spice Curry Tocaの新たな挑戦とは

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フィクションスパイスの緑とTocaの山椒キーマのあいがけ
惜しまれつつ閉店した高田馬場のSpice Curry Tocaが、同じく高田馬場のフィクションスパイス内にて営業再開という情報が入ってきました。これはかなり珍しく、興味深い形。
知らない方にまずSpice Curry Tocaから説明すると、ビストロで修業した黒川シェフが下井草にてspice curry HIRUDOKIとして間借りカレー店をスタート、その後上石神井でも間借り営業を経て高田馬場のTable Inoのランチ二毛作として同店舗内で店名を変えた「Spice Curry Toca」としてスタートし、人気となっていました。家庭の事情で一時休業、場所を変えて再開予定というのは聞いていたのですが、どのような経緯で今回の形に落ち着いたのか、お話をうかがいに行ってきました。 フィクションスパイスは元々高田馬場にあるカレー専門店。内観はそのままですがキッチンには黒川さんがいました。
まずはカレーをいただきましょう。 メニューはフィクションスパイスで提供していた赤カレー緑カレー、そしてTocaで提供していたスパイスチキンカレーネパール山椒ポークキーマカレーの4種。あいがけにもできるということで、フィクションスパイスの緑とTocaの山椒キーマをあいがけをいただきました。 フィクションスパイスのカレーはタイのカレーをベースにしたもので、緑はココナッツベースの中に豆乳も感じ、ほうれん草の緑色も加えているのがタイのグリーンカレーとは違うところ。以前も美味しかったのですが、レシピを受け継いだ黒川シェフがこちらも作っているということで、さらに美味しくなっているように感じました。
山椒キーマはTocaでもおなじみの安定感ある美味しさ。ティンブールの爽やかな刺激が豚肉の旨味を引き立てています。
副菜の鮮やかさと美味しさも相変わらず。
ちょうどフィクションスパイスの社長もいらして、社長からのサービスで赤もグレイビーだけいただいたのですが、こちらはチリのストレートな辛さがしっかりと立ちつつ、チリ自体の味わいも感じる仕上がりで、やはり以前よりブラッシュアップされている印象を受けました。 お腹いっぱいになったところでお話をうかがいました。 カレーおじさん\(^o^)/(以下「カ」と表記):相変わらずの美味しさだし、フィクションスパイスのカレーもさらに美味しくなったように感じたのですが、今の立場はフィクションスパイスの店長ということなんですよね?
フィクションスパイス黒川さん(以下「フ」と表記):ありがとうございます。そうなります。社員として雇ってもらったのですが、生まれて初めての正社員になりました(笑)
カ:かなり面白い展開なのですが、どのような経緯でそうなったのか教えてもらえますか?
フ:きっかけは自分の子供が保育園に入り、子供を保育園に送るようになったことなんです。送りの時間を考えるとどうしても仕込みの時間が足りず、当時のお店の営業時間だと間に合わないことになってしまいまして、色々と試行錯誤しながらやっていたんですがやはり難しいということで一度閉めることにしました。その後移動時間がかからない自宅の近くで間借りをということで話が進んでいて決まりそうだったのですが、最終的にカレーの匂いが残るということでNGになってしまって。
カ:あぁ、よく聞く話ですね。間借りに限らず実店舗でもカレーは敬遠されることが多いというのは本当に聞きます。
フ:そうなんです。他で実店舗のお話もいただいたのですが、どうしようかなと思っているところに、Toca時代に食べにきてくれていた現在の店舗のオーナー会社の専務と社長から、ちょうどフィクションスパイスの店長が辞めるということで入れ替わりでフィクションスパイスをやってくれないかという話が出て、業態的に間借りなのか業務委託なのか様々な提案をしてくれたのですが、自分としては自分のカレーを出せればそれで良いと思っていたので、検討の結果フィクションスパイスのカレーを受け継ぎつつ、自分のカレーも出し、立場としては店長であり正社員ということで雇ってもらうことになりました。
カ:なるほど。オーナーがお客さんだったんですね! それは話が早い。美味しいと思ったからこそうちでやってくれと。繋がっていきますね。
フ:はい。ありがたいです。
カ:単純に作るカレーの種類が増えることになったと思うのですが、それに対して何か大変なことはありますか?
フ:カレーは基本的に独学で、他の人のレシピでカレーをお客様に出すという経験がなく、Table Inoでの営業を終えた時にどこかカレー専門店で働こうかなということも考えていたんです。それが今回かなった部分もあるので、大変なこともありますがそれ以上に新鮮でワクワクしています。フィクションスパイスのレシピを作った方からも「色々変えたりブラッシュアップしてください」と言っていただいたので、どうしていこうかと楽しみでもあります。
カ:それは素晴らしい! 最後に今後の展望を教えてください?
フ:とりあえず契約が1年間ということなので、まずは今のお店の形でしっかり営業できるようにしながら他の作り手も見つけて、自分のカレーのレシピもこちらに置いていきたいと思っています。最終的にはやはり独立して自分のお店を持ちたいと思っているので。
カ:それも楽しみにしています! ありがとうございました! 間借りにも様々な形態があるわけですが、今回のような形態は珍しいです。しかしそれはシェフの腕があったからこその縁で生まれた結果でした。
元々はコロナ禍で働いていたお店の営業が立ち行かなくなったのがきっかけで間借りカレーを始めたそうですが、それが巡り巡って正社員として飲食店の店長を務めるようになり、独立への道を一歩も二歩も進んだことになります。
黒川さんのお話を聞いて、やらないで悩むよりやって悩んだ方が良いなと再認識させられました。

Tocaファンにとってもフィクションスパイスファンにとっても、両者のカレーが引き続き食べられるのは嬉しいことであり、カレーファンにとってはそれを同時に味わえるのはお得なこと。
気になった方は是非新生フィクションスパイスへ行ってみてください!

店舗情報

店 名   フィクションスパイス
住 所   東京都新宿区高田馬場4-13-12 東海林ビル2階
オープン日 7/5(水)
店休日   日・月
営業時間  11:30〜15:00(L.O.14:30)
Spice Curry Toca/Instagram https://www.instagram.com/spicecurrytoca/
フィクションスパイス/Instagram https://www.instagram.com/fiction_spice/

カレーおじさん\(^O^)/

2006年から毎日カレーを食べ続けているカレーおじさん\(^O^)/
TBS「マツコの知らない世界」ほか多数のメディア出演、カレー記事の連載、カレープロデュースまで行うカレーアディクト。
http://akinolee.tokyo/?page_id=1380
「間借りカレーdiggin’」は毎月15日に掲載いたします!お楽しみに!