大阪環状線天満駅から徒歩40秒、天神橋筋商店街からもすぐのビルの地下1階にある、スタジオ&カフェ・バーという珍しいスタイルの「EL DORADO」さんを間借りするのが「イヌキヨカレー」さんです。
大阪の人気ナンバーワンのテーマパークで活躍したダンスパフォーマーの犬塚さんとギターリストの清原さんのふたりのプロパフォーマーが出会ってできた、大人気のスパイスカレー専門店。
営業日は、なんと週に一度の日曜のお昼のみの営業です。本当は毎日でも営業したいそうなのですが、EL DORADO様のカフェ・バーでのイベントが多くあり、空きができず、最初の月一回の営業からやっと週一回の営業ができるようになったということです。 そんな「イヌキヨカレー」さんの犬塚さんにインタビューしてきました。
まずおふたりともがプロのパフォーマーという、料理とは縁遠い感じがする職業からの出店ですが?
そうですね!ダンサーとギターリストとして、ステージ上で一緒にパフォーマンスをしていた頃に、「もっと違った形でも人を喜ばせることが無いかな?」という会話をしていたんです。そこで子どもの頃から料理好きだった私(犬塚さん)に、清原さんが「僕はギターしか出来ないけど、カレーなら大好きです!」と言ったところからこのお店がスタートしたんです。 ならば、ふたりで今までに無いカレーを作ろうと「スパイスカレー」という選択をしたんです。
今までに無いカレーというコンセプトってなかなか難しいと思いますが、どういう風に作っていったのですか?
まずカレーに使うスパイスは、いろいろな薬膳効果をもつものが多くて、身体を温めたり、整腸作用があったりと身体に良いものですから、老若男女問わず食べてもらえる「辛くないカレー」というところにこだわろうと思ったんです。
そこから「鰹だしの効いたキーマカレー」や「旬の野菜たっぷりのビーガンカレー」が生まれていったんです。
そして、もともとテーマパークで仕事をしていた関係でお子様連れや女性のお客様も多くいらっしゃるので、レシピはそういうところも考えて作っています。
数あるスパイスから新しい味をつくる中で、犬塚さんと清原さんの意見が衝突することはないんですか?
ギターリストの清原さんにスパイスの調合は任せています。バンドのセッションというのは自分の楽器音を主張しつつも、他のメンバーの音を融合し際立たせることに長けているんです。だからカレースパイスの調合もそこを意識してくれているので、安心してまかせています。そして後は私が引き受け、そのスパイスを活かすように考え具材などを選んで調理しています。
現在は週に一度の(日曜日のみ)営業となっていますが、今後増やす予定はあるのですか?
はい!本当は毎日でも営業したいのですが、間借りしているEL DORADOさんが平日にイベントやセミナーなどで使えない事が多いので今は日曜日のみの営業なんです。
それで今度は、もともとやりたかったフードトラックで近畿地整の色々なところを回りながら営業したいなと思っています。今は、その資金を貯めることと宣伝を兼ねた営業というところもあるんです。来年には間借りの日数をもう少し増やしながら、トラックも購入して事業を拡大していきたいと考えています。
確かに、最初から店を持とうとなると資金面や場所選びなど悩むところが多いですよね?
そうなんです。やはり居抜きの店舗でも1,000万以上のお金が必要になりますし、、、
たいへんですね。
でも間借り店舗だと最初のコストを抑えながら、色々なことを試せるのが魅力ですね。
次なる展望はどの様な考えなのですか?
やはり自分たちがパフォーマーなので、ここを基地にしながら他のタレントたちと一緒にフードトラックで各地を回りながらタレントの知名度や集客に繋げるようなことをやりたいと思っています。
営業日を増やすなら、他の店舗に引っ越すことは考えないのですか?
そうですね。やはり間借りとはいえお店なので、お客様の信用は大切だと考えています。
せっかくリピーターになってくれたお客様に、少しお店が繁盛したら引っ越した!とか思われたくないですしね!(笑)飲食店は特にそういう横への繋がりは大切だと思っています。
最近は雑誌にも紹介されて、リピーターさん以外に、口コミのお客様も徐々にですが増えてきていますので、しばらくはここで頑張りたいですね。
間借りで営業する中で、デメリットと感じることはありますか?
しいて言えば、厨房設備が自分の業種にベストにはマッチしにくいところですかね。
今のお店も元がバーなので、火まわりや水まわりが少し頼りないところがあります。
あとはカレー屋なので、お店にスパイスの匂いが染みついてしまうので、家主さんとしっかりコミュニケーションをとってトラブルにならないようにすることですね。(笑)
今後の営業の中でチャレンジしたいことはどんなところですか?
この間借りしているバーがSDGsをコンセプトにしたイベントを開催しています。
「イヌキヨカレー」もコラボレーションイベントを開催しているので、今後は食品廃棄ゼロであるとか、SDGsとどんなコミットができるかを模索しているところですね。
〜インタビューを終えて感じたこと〜
若い経営者ながら、とても真摯に飲食店という仕事に向き合いながら斬新なチャレンジをしていると感じました。
カレーの激戦区といわれる大阪で、間借り店舗でありながらその存在感を発揮しているカレーだけあって、香りや色どりだけでなく、だれもが食べやすくて、しかも物足りなさを感じないスパイスの効いたカレーに挑戦し続けるおふたりは、やはりパフォーマーなのだと感じさせられました。
イヌキヨカレー
大阪府大阪市北区錦町3‐7 グランフォースビルB1F
営業時間 11:30~15:00 日曜のみ営業
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