中華街にある寿司店のランチ間借りでシャリをご飯に、鰹節の出汁を使ったスリランカと日本と中国が合わさったようなカレーを出していたお店です。と、これだけでも情報量の異常な多さに混乱するかと思いますが、カオスの中で調和の取れた美味しさにファンが多かった伝説の間借りカレー店です。そのシャリランカカレーのシェフが石川町で週一回、間借り飲食店を営んでいることはまだあまり知られていないように思います。
今回はそのお店「だぶだぶあーばんえくすちぇんじ」をご紹介いたしましょう。 まずヨコハマシャリランカカレーを知らない方に簡単に説明すると、60年続いた人気の老舗中華料理店「明揚」(現在は閉店)を実家に持つ田中シェフが、幼馴染の寿司屋でシャリが余るのがもったいないということから、そのシャリを活かしたカレーを生み出し、間借りカレー店として開業。TVなどのメディアでも話題となり、連日行列の大人気店となったものの、寿司屋の移転を機に惜しまれつつ閉店しました。
その後シェフの田中さんは石巻で古民家カフェを開業すべく準備を進めていたのですが、ご家族の怪我から介護生活に入ることを余儀なくされ、現在も介護をしながらその中でできる範囲でということで週に一回、水曜夜の限定営業でだぶだぶあーばんえくすちぇんじを石川町コトモノカフェにて2023年1月にスタートしました。
開業から3ヶ月の営業で様々な世界料理を出してきて、遂にだぶだぶ丼という新メニューができたと聞いて食べに行ってみました。
色々とお話を聞いてみました。
だぶだぶあーばんえくすちぇんじ田中さん(以下「だ」と表記):今まで色々とやってきたことをね、まとめてみようかなと思って作ったんです。と言ってもまだまとまりきっていない部分もあるからこれから色々変わるかもしれないんですけど。
カ:そうなんですね。この料理は毎回食べられるんですか?
だ:いや、週一営業なので毎回これだと飽きるでしょう。食べる方も作る方も(笑) だからね、分解した形で出して、最後にまとめるというのを考えているんです。
カ:どういうことですか?
だ:まだ未定なんですが、イメージとしては、例えば最初の週にだぶだぶ丼の海鮮の部分を取り出してハワイ料理のポキのようなものを作り、その次の週はシュウマイ丼とそれに合わせてラーメン、さらに次の週はカレー丼と日本蕎麦みたいにね、だぶだぶ丼を思わせる何かを使った料理にして、最後の週にだぶだぶ丼を出すという風に考えてて。
カ:おお! それは面白いですね。毎週通うとだぶだぶ丼に対する理解度も深まるという。
だ:そうなんですよ。まぁそう言いながらね、今言った内容と変えるかもしれませんよ(笑) いずれにしても自分のルーツである中華系の料理と、シャリランカ的なカレーというのは外せないので、どういう形になるかはまだ練ってるんですが、分解させたものを出して最後に合体っていうイメージはちゃんとあるんで、そこは大きく外れないかなと。
カ:詳しくはSNS参照ってことですね。
だ:そうです!
間借り営業にも色々な事情があるのですが、田中さんのようにご家族の介護をしながら無理のない範囲で間借りというパターンも存在し、そのような状況の方でもできるのが間借りというスタイルだとも言えます。
お店の他に田中さんはスパイスふりかけ「UMAMI by Nature」を展開しているのですが、そちらもSNSをチェックしていると突発的に出てきたりします。
「最終的には石垣島に移住してお店をやりたいんですよ」と語る田中さん。それに向けての新たな一歩がだぶだぶあーばんえくすちぇんじであることは間違いありません。
シャリランカカレーが大好きだった方も、面白い料理が好きな方も、要チェックです!
店舗情報
住 所 横浜市中区石川町1-33 石川町コトモノカフェ内
https://www.urastreet.net/shops/cotomono-cafespace/
営業時間 毎週水曜夜営業
詳細はSNSにて。
https://www.instagram.com/w.w.ubn.exc/
https://twitter.com/ww_ubn_exc
カレーおじさん\(^O^)/
TBS「マツコの知らない世界」ほか多数のメディア出演、カレー記事の連載、カレープロデュースまで行うカレーアディクト。
http://akinolee.tokyo/?page_id=1380
「間借りカレーdiggin’」は毎月15日に掲載いたします!お楽しみに!