間借りカレー激戦区の大阪で、女性店長が1人で切り盛りする「ナムプリ―カレー」。毎日売り切れ必至の人気の秘密に迫る!意外なその理由とは?

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今日は、大阪環状線の天満駅近くにある日本屈指の商店街、天神橋筋商店街一松食品センター内で営業をつづけている「ナムプリ―カレー」さんにお邪魔しました。

こんにちは!今日は間借りカレーの激戦区の大阪北区で大人気のカレー屋さんという噂をきいて取材に来ました。どうぞよろしくお願いいたします。 こちらこそ、よろしくお願いいたします。
全国の商店街でお客さんが減っているといわれている中、天神橋筋商店街はすごい賑わいですね!
そうですね。こちらの商店街はインバウンドの外国人観光客のお客様だけでなく、地元の普段使いのお客様も多くてなんかホッとできる雰囲気のある商店街ですね。
特にこの界隈では、間借に関わらずカレー屋さんが多くて「激戦区」と言われていますが、やはり競争が激しいと感じていらっしゃいますか。
どうなんでしょうか?私自身もそうですし、周辺のカレー屋さんもお互いのお店を食べ歩いたりして顔見知りですし、あまり競争相手という感覚では皆さんお付き合いしてないですね。

こちらのお店のカレーは、どういったカレーになるのでしょうか。

ナムプリ―カレーのベースは南インド風のカレーを特徴としています。実際に年に数回、インドへ行っていろいろと食べ歩いています。去年は3回ほど行きました。
それは熱心ですね!実際にインドに行かれて勉強になることはありますか。
やはり、日常的にカレーを食べる国なので、そのスパイスの使い方や種類の多さには驚かされますね。毎回新しい発見が多くて、勉強というよりは病みつきになっているという感じです。
そもそもこのお店を始めるきっかけは、やはりカレー好だったからなのですか。
いえ、たまたま友人の知り合いがこのお店を始めるにあたって、誰か昼間にお店をしたい人がいないかな?という話しを聞いて、私と友人で「じゃあ、二人でランチタイムにカレー屋さんをしよう」といった軽い気持ちからスタートしました。
なるほど、それでは今もずっと2人で経営しているのですね。
それが、開店して半年で相方の方が就職してしまいまして(笑)。結局その後の3年間以上は1人で営業しています。今年の8月でもう丸4年になります。
それは大変ですね。カレーの仕込みは何処でしていますか?
毎朝、このお店の厨房を借りて仕込みをしています。ナムプリ―のカレーはエビのココナッツカレーをレギュラーメニューにして、もう1種類を週替わりのメニューとしています。いつも試行錯誤しながら、お客さんの声を聞いて創作しています。
今日、私が注文したのは「2種類の愛がけカレー」ですが来週はまた違うカレーなのですね。
そうです。エビのココナッツカレーは同じですが、今週のカレーである「お肉のコフタ」が変わります。エビのココナッツカレーは、開店以来の人気商品で注文が一番多いメニューなのでナムプリ―カレーのレギュラーメニューにしています。

毎朝仕込みをするとおっしゃっていましたが、材料の買い出しなどは何処でしているのですか?

仕入れの買い出しは、天満市場がすぐ近くにありますし、ここ天神橋筋商店街には多くのお店がありなんでも揃うので買い物には困ることはありませんね。
なるほど、では地元のお店でカレーのスパイスから美味しいチャイの茶葉などすべてが揃うのですね。
そうです。すべての材料が顔見知りのお店から買えるので、私も安心して調理ができて助かっています。それにこの商店街でお店をされている方々は皆さん優しくて、すごく協力的です。なので、飲食店も数多くありますが、とても営業しやすい環境だと感じています。

天神橋筋商店街といえば日本一の長さ(2.6㎞)を誇るアーケード商店街として有名ですが、ほとんど空き店舗もなく歴史の長さの割りに古さを感じないですね。

はい。実際には古い建物も多いのでしょうが、皆さん奇麗な商店街にしようと頑張っています。そんな中でも、ナムプリ―カレーはアットホームな雰囲気のお店にしたいと思っています。
そうですね!わたしも、その雰囲気は感じます。ふつう、カレー屋さんはお客さんの回転が良くないといけないので、ゆっくりと食べれない感じがあります。でもナムプリ―カレーさんは、店長さんもお客さんも、とてもフレンドリーで和やかな雰囲気が伝わってきます。
ありがとうございます。そう言っていただけるのが一番嬉しいです。実際には、お昼時の時間はバタバタしていますが、そんな時は常連さんが気を使ってくれて助けてくれます。 小さなお店で本通りからは見つけにくい場所ですが、皆さんのおかげで営業できています。
そんなわかりにくい場所の割りには、毎日売り切れているようですね。数量限定で営業していますか?
いいえ、そんなことはなくてできるだけ多くの方に召し上がっていただけるようにと相当量は準備しているのですが、お客様の多い日にはランチタイム終了までに売り切れてしまう日もあります。営業時間も11時30分~14時までなのですが、ほぼ毎日売り切れてしまいます。

この界隈にはカレー屋さんが何件もありますし、相当人気があるお店だと思います。その人気の秘密はなんでしょうか?

どうなんでしょうか(笑)?わたしもよくわからないですが、とにかく心がけているのは、先ほども言ったように、アットホームで優しい感じを出したいと思いながら営業しています。人気店になりたいとか、もっと売り上げを増やしたいというよりは、来て下さったお客様にまた来たいなと思っていただけるようなお店にしたいと考えています。 ですからいま1人でお店を経営していることが大変とも思わないですし、気軽に立ち寄って食べていただけるカレー屋さんとして認知されたのかなと思います。

では今後、多店舗化したり自店舗を持つといったことは考えておられないのですか?

そうですね。いまはできる範囲で十分たのしく営業出来ていますし、莫大な経費がかかる自前のお店を持とうとは考えていません。ただ月に1回の朝営業で、インド風のモーニングメニューを取り入れています。

インド風の朝ごはんですか?

はい。私がインドに旅した時に食べたベンガル地方の朝食が美味しくて、日本人にも合う味なので是非たべていただきたいとおもっています。チャイもそうなんですが、意外に日本人はまだインド料理を知っている人が少ない気がするのでどんどん美味しいものは広めて行きたいなと考えています。

なるほど!このお店が、なぜこんなに人気があるかが分かった気がします。

こんなに激戦区でありながら、純粋に美味しいものを、くつろいだ気持ちで食べてもらいたいというお店の想いが伝わっているのでしょうね。
今日は、ゆったりとした気持ちで本格的なカレーを味わうことができて大満足なランチになりました。ご馳走様でした。ありがとうございます!
こちらこそ、そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございました。
大阪市北区にある、天神橋筋商店街本通りから十数メートル奥まったお店でありながら大繁盛している「ナムプリ―カレー」さん。その繁盛ぶりは、お客さんの数だけでなく、食べているひとの笑顔の多さに現れているように感じました。
癖が少ないのにしっかりと香るスパイスと、優しい甘さのチャイに癒されるひと時でした。

ナムプリ―カレー(NAMPRY CURRY)

住所   大阪府大阪市北区天神橋5-6-23 一松食品センター内 営業時間 11:30~14:00 定休日 水曜日、日曜日(日曜は不定期営業あり)営業時間・定休日は変更の場合あり。ご来店前にSNSにてご確認ください。 席数  15席
https://www.instagram.com/mimi0217/?hl=ja
https://share-restaurant.biz/