間借りカレーは実店舗と比べて営業が流動的であることもあり、間借りカレー激戦区と呼ばれる場所も日々変化しています。
東京において最初に間借りカレー激戦区と呼ばれたのは新宿ゴールデン街、その後高円寺がそう呼ばれ、2023年9月現在はどこかというと、渋谷がその一つに確実に挙げられる街ではないでしょうか。
今回ご紹介するのも渋谷エリアのお店。駅で言えば神泉駅の近くにある
YONE CURRYです。
まずその場所が非常に面白いのですが、ラブホテル街の中というかラブホテルとラブホテルの谷間にひっそり佇むようなマンションで、飲食店は無い雰囲気の建物ですがその中の一室がバーとなっており、こちらの間借りで昼間に営業しているお店です。
扉を開けるまでは「本当にここで良いの?」と不安になるような場所ですが、店内入ると多くの若者で賑わい、外から陽光も差し込む明るい雰囲気で安心しました。
扉を開けると別世界
メニュー
は週替わりで3種。ある日のメニューはバターチキンカレー、ビーツとブロッコリー、豆と冬瓜の3種。せっかくなので3種でいただきました。
どれも素材の味を活かした優しいテイストなのそですが、色味も良く、食感の変化もあり、最後まで飽きずに食べることができ、食べ終わった後は野菜メインにも関わらず確かな満足感を得られるカレーでした。
センスの良さも感じたのでこれからさらに美味しくなっていきそうな気配もおおいにあります。これは要注目のお店ではないかと思い、急遽店主のヨネさんに取材を依頼したところ、快く受け応えてくれました。
3種盛り
カレーおじさん\(^o^)/(以後「カ」と表記):急遽なのにありがとうございます。それにしてもかなりの人気ですね!
YONE CURRY ヨネさん(以後「ヨ」と表記):ありがとうございます。今日は特に混んでいたので少々テンパってしまいましたが味は大丈夫でしたか?
カ:美味しかったですよ。自分が食べて美味しいと思ったお店じゃないと取材をお願いしないのがポリシーなので。それにしても何かとセンスを感じるカレーだったのですが、どのようないきさつでこちらのお店を営むことになったのでしょうか?
ヨ: 前職まではずっとファッションの仕事をしており、お世話になっていた「
NON TOKYO」というブランドの人に自分のカレーを食べてもらったのがきっかけです。そこから友人に配り始め、その後月一くらいでカレーイベントを開催していました。そこからイベントではなく定期的に営業してみようということで今の場所を間借りして営業することになりました。
※ NON TOKYOとは今もコラボグッズ販売中
https://shop.yonecurry.com
鮮やかな色彩
ビーツとブロッコリー
カ:なるほど。ファッション関係の方でしたか。だからこそのセンスなのですね。カレーはどちらで修業されたのですか?
ヨ: 独学です! レシピ本の他にもネットで現地のレシピを拾ったり、動画を見たりと、修業というより研究ですね(笑) 特にナイル善己さんのレシピ本は読み込みました。それまでにも和食とイタリアンの勉強をしていて、その技術や考え方を活かして僕なりの解釈でインド料理を作った感じです。
カ:なるほど。インド料理がベースではあるもののちょっと違う個性もあるなと感じたのですが、納得しました。こちらの場所を借りることになったのはどういう経緯ですか?
ヨ:こちらは
YOYOというバーなのですが、お店と僕の共通の友人がいまして、そこをきっかけにオーナーさんとつながって、大変良くしていただいてます。ここの他にもう1店舗、代々木の
ICONというハンバーガーのお店で夜に間借りというかコラボ営業もしているのですが、そちらの場合は自分がお店のファンで食べに通っている中で仲良くなり、イベントの会場として使わさせてもらったのをきっかけに、今もコラボ営業をしているという形になります。
カ:昼も夜もで大変ですね!
ヨ:夜の営業は多くはないのですが、ICONのハンバーガーに自分のカレーを合わせるコラボメニュー的なものもあって、こちらとはまた違う楽しみ方をしてもらえたらと思っています。
カ:それも気になりますね!
ヨ:ただ不定期営業になるので詳しくはInstagramや公式LINEをチェックしていただければ嬉しいです。
Instagram
https://www.instagram.com/yone_spice/
店主のヨネさん
雰囲気のあるお店でセンスを感じるカレー。メニューは週替わりで旬の食材を使い、定番はバターチキンやポークビンダルーなどに加え、鮭の出汁茶漬け風カレーという個性的なオリジナルもあるとのこと。
自ら繋がり、切り開いた場所で自分のやりたいことをやっているヨネさん。
常連さんとの会話も楽しそうで、ポジティブなパワーも得られる空間となっていました。
ヨネさんのように場所もひとつに決めずいくつかの場所で間借り営業をするという方も増えてきているように感じます。
動けば動くほどチャンスを得られるもの。もちろんそれに伴うトラブルも動くほどに増えるものではありますが、何も動かなければ成功もありません。
ヨネさんのように笑顔でポジティブに動いている方の作るカレーを食べると元気が出るように思います。
店舗情報
店 名 YONE CURRY
住 所 渋谷区円山町7-2エディフィスビル205
営業時間 11:30〜15:00LO
定休日 不定休 ※営業日は毎週変わりますのでInstagramをご確認ください
https://www.instagram.com/yone_spice/
カレーおじさん\(^O^)/
2006年から毎日カレーを食べ続けているカレーおじさん\(^O^)/
TBS「マツコの知らない世界」ほか多数のメディア出演、カレー記事の連載、カレープロデュースまで行うカレーアディクト。
http://akinolee.tokyo/?page_id=1380「間借りカレーdiggin’」は毎月15日に掲載いたします!お楽しみに!